書籍詳細

宰相閣下の可愛い護衛

叶崎みお/著
榊空也/イラスト

定価 : 1,320円(税込)
発売日 : 2024/01/12

内容紹介

本当に可愛い声で啼くね

近衛騎士レイモンドは逞しい身体つきから、「抱いてほしい」と迫られることも多かったが、本当は誰かに愛されて大切に抱かれることを夢見ていた。ある日、怪我をしたレイモンドの手当てをしてくれたことがきっかけで、傑物として知られる宰相マーヴィンと親しくなる。コンプレックスだった身体をきれいだと言われ、手当ての度に優しく触れられるうち、マーヴィンへの恋心を募らせていった。そんな中、マーヴィンの専任護衛に任命されたレイモンドは、夜間の護衛中とあるアクシデントから彼に情熱的に抱かれてしまい!? 「君は本当に、可愛くて仕方ない」恋に臆病な敏腕宰相×ピュアな近衛騎士のすれ違い溺愛ラブ!

人物紹介

レイモンド

大人しい性格とは裏腹に、逞しく育ちすぎてしまった身体がコンプレックスな近衛騎士。

マーヴィン

若くして宰相に抜擢された奇才。レイモンドの身体を心配して、怪我の手当てをしてくれるように。

立ち読み

   1.宰相閣下と乱れる護衛

「レイ」
 甘く響く声に、距離感を間違えそうになる。
 優しく頬を撫でられながら呼ばれれば、勘違いしそうになる。
 心を明け渡したくなるのを堪(こら)えて、レイモンドは意識して顔をしかめてみせた。群青色の眼はちゃんと困惑の色を浮かべることができているだろうか。自信はない。
「その呼び方は、やめてくださいと……お願いしたと思うんですが……」
 家族や親しい友人相手から呼ばれる一般的な愛称は、特別こだわりがあるわけではない。ただ、親しげに名を呼んでくる相手だけが問題なのだ。できれば、彼には呼んでほしくない。呼ばれることに慣れたくないから。
「たしかにお願いはされたが。残念ながら俺はこの呼び方が気に入ってるんだ」
 くすりと笑って、レイモンドに覆い被(かぶ)さっている男――マーヴィンは腰を揺すった。
「ふぁっ……!」
 マーヴィンが動いたことで、繋がったところから甘い痺(しび)れが波紋のように身体を駆け抜けていく。油断していたレイモンドの口から思わず声が洩(も)れた。
 咄嗟に、これ以上失態を晒(さら)さぬようにと口(くち)許(もと)へ手をやるが、頬を撫でていたマーヴィンの手に掴(つか)まれ、阻まれる。
 状況が悪い。
 シュガーリア国の騎士ともあろう自分が、ベッドの上、シーツの波間から男を見上げているという状況。
 いや、騎士だからこそ珍しくないとも言えるかもしれない。
 異性愛が常識的とされるシュガーリアの一般的な国民の方々にはそういうイメージが浸透していないはずだけど、騎士団内ではそれなりの数の者が恋愛関係や肉体関係を結んでいる。学生時代の寮で培(つちか)った性体験から男同士の関係に嵌(は)まってしまう者も少なくないからだ。
 騎士同士の関係ならば、団内ではよくある話、で済ませられる。レイモンドは学生時代に同性とそういった経験をすることはなかったが。
 関係を迫られることはあったが、抱いてくれと求められても無理だったので丁寧にお断りをし続け、学校を卒業し騎士となった後もそういう展開に縁がないままだった。そのまま、そういった方面の経験をせずに一生過ごすのかもしれない、と思ってすらいたのに。
 なのに――二十四歳となった今年、半月前にレイモンドは味わうことがないと思っていた経験をした。
 抱かれたのである。今、目の前にいる人物に。
 レイモンドは長身で、鍛えた身体には筋肉がついていて、やわらかさもたおやかさもない。一般的に逞(たくま)しいと称されるし、ちっちゃくも可愛くもないのに、組み敷かれた。
 それ以上に信じがたいことだが、レイモンドは初めての日以来、マーヴィンに何度も抱かれている。
 一度なら間違ったんだろうと思えるけれど、回数を重ねれば混乱した。きっと何かの間違いじゃないかと思ったのに――今でも、間違ったままだと思っているのに――一度始まってしまえば、あとはもうなし崩しで。初めて身体を重ねて以来、三日と空けずに抱かれるようになってしまった。
「口を塞がないでくれと何度も言ってるだろう?」
「で、ですが、声が……ぁうっ、が、がまんできっ……な……っ、は……ぅっ」
 何度も同じ注意を繰り返されているけれど、声を上げさせたがるマーヴィンに、いつもレイモンドは困ってしまう。毎回丁寧に、反応を窺(うかが)いながらマーヴィンは情熱をぶつけてくる。弱いところも把握済みのマーヴィンは、返事をわざと邪魔するようにレイモンドの弱点を攻めてきた。
「レイはここが好きだものな?」
「……っや、らめ……だめです……っ、ぁっ……」
 快感にびくびくと身体を跳ねさせるレイモンドを見下ろして、マーヴィンはとろけるように笑う。
 絶妙に焦(じ)らされるのもつらいけれど、感じやすいところを攻められるのもつらい。身の内に感じる熱いマーヴィンを思わずきゅうきゅうと締めつけてしまう。
「君の声が聞きたいという俺の願いを聞いてくれないつもりなんだから、自分のお願いだけ通るとは思わないことだ」
「だっ……で、も……っ」
 自分のような男が上げる声は、聞いていて楽しいものではないと思うのだ。羞恥心も大きな理由のひとつではあるが、できるだけ彼の耳を汚したくないのだということもまた、レイモンドが己の口を塞がずにはいられない大きな理由だった。
 ――だって、みっともない。自分みたいな奴が喘(あえ)いでいるのは気持ち悪いだろうとか、滑(こっ)稽(けい)じゃないかとか、思うのに。
 さらり、とマーヴィンがレイモンドの銀色の髪を優しい手つきで梳(す)いた。
「レイは本当に可愛い声で啼(な)くね」
 まるで本当にそう思っているかのような調子でマーヴィンが甘く囁(ささや)くから、レイモンドは陥落してしまうのだ。
 騎士ではなく文官最高峰の男に日常的に抱かれるようになったことはたしかに現実なのに、レイモンドはいまだに夢でも見ているんじゃないだろうかと思ってしまう。
 マーヴィン・マクスウェルは、文官最高峰――つまりシュガーリア国の宰相に若くして抜(ばっ)擢(てき)された奇才である。現王とともに国が富むためのいくつもの改革を立案、実行している国内の最重要人物の一人だ。
 ここしばらくマーヴィンの身の周りで不審な出来事が立て続けに起こっており、不穏な気配への警戒を強めるために近(この)衛(え)騎士隊からマーヴィン付きの護衛として選ばれたのがレイモンドである。
 官吏が護衛を私的に雇うことは珍しくないけれど、国へ忠誠を誓う騎士を護衛につけられるということがマーヴィンの立場の重さを示している。
 王族に等しいとまではいかずとも、国の宝と言っても過言ではない超大物の護衛を務めるなどという仕事は使命が重すぎて、本当は断りたかった。
 だけど、護衛対象がマーヴィンだったから、引き受けてしまったのだ。
 彼が宰相になる前から幾度も言葉を交わして、親しくなっていたから。
 知らぬ仲でもないのに、窮地を知らぬ振りができるはずもない。
 知り合いではあるけれど、護衛の仕事を請けたからには、レイモンドとマーヴィンは護衛と護衛対象で、それ以上の関係はないはずだった。
 だけど――専任護衛の任に就いた初日に、レイモンドはマーヴィンの昂(たかぶ)りを身体で慰めていた。
 仕事の一環と言うにはサービス過剰なことはわかっているけれど――不自由の多い宰相の生活に同情してしまったのだから、仕方ない。相手がマーヴィンでなければ、こんな関係を了承しなかっただろうことは一応言い訳しておきたい。
 マーヴィンは三十二歳だが、まだ独身だ。有能すぎるがゆえに、彼の年齢では本来ありえない立場に就いている。その上、金色の髪とやわらかな水色の眼の甘いマスク。結婚相手としては最上級物件のひとつと言われている。だからこそ、軽々しく女性と付き合おうものなら結婚を迫られ、かといって娼婦を相手にするにしても対立関係の者の手先でないかといちいち調べ上げるのも手間。
 ならばと身分も明らか、どのみち護衛として四六時中傍(そば)に控えることになったレイモンドを相手にすれば合理的、と思っただけなのだろう。マーヴィンは合理的な男なのだから。
 だって、そうでなければ、彼が自分を抱きたいと思うわけがない。
 重ねて言うが、レイモンドは女性らしさや可愛さというものからは対極に位置している。積極的に鍛えているわけでもないのだが、武家の家系のなせるわざなのか、しっかりと筋肉がついた引き締まった身体をしている。騎士団長である兄よりは劣るものの、ごつごつと厚みがあり、腹筋だって割れている。積極的に抱きたいと思う容姿はしていないと思う。
 マーヴィンは選択肢の中から最も合理的なものを選び、仕方なくレイモンドを抱いているだけなのだ。
 ――だって、好きな人がいるって、言ってたし……。
 特別な誰かに熱い視線を向けているのなら、その視界に割り込むことは、レイモンドにはできない。その視線を奪ってみせる、などという自信がない。自分に魅力があるとは思えないのだ。
 だから、たとえ誰かの身代わりにされているのであっても、望んでいるものが欠片でも手に入っている現状を喜ばずにはいられない。
 ――そんな浅ましい自分を知られれば軽蔑されるかもしれないから、言わないけど。
 望まれているから差し出しているだけ――そう思ってほしい。マーヴィンのくれるものすべてがレイモンドの喜びだなんて知られたら、その重さにマーヴィンも引くに違いないだろうから。
「……ひっ、……んぁっ、あっ、……はっ、」
 初めての時は痛みと困惑が強かったはずの身体は、本来繋がるための場所ではないところへの刺激で快感を拾えるようになってきてしまった。
 身体が、マーヴィンのためのものであるかのように、造り変えられていく。それが嬉しくて、だけど怖い。いつかこの関係が終わってしまった後、変わってしまった身体を持て余すんじゃないかと思うから。
「君の気持ちよさそうな声を聞けば、俺も昂る」
 ぐちゅぐちゅと、繋がったところから洩れてくる水音に重なって、艶のある声が降ってくる。
「さあ、思う存分聞かせてくれ」
 うっとりと響いて聞こえるのは、きっと自分の都合のいい勘違いなのだ。
 ――勘違いしてはいけない。これは、ただの、性欲処理。
 そう言い聞かせようとするのに、快感に思考がどろどろに溶けていく。
 マーヴィンのきれいな水色の眼が、自分を灼(や)き尽くすんじゃないかと思うくらいの熱を孕(はら)んでいるように、見えた。強い視線にゾクゾクと痺れる。
「マーヴィンさま……マー、ヴィっ……んぅっ……、ぁ、ぁ、ああ……」
「レイ……気持ちいい……?」
「きもち、い……きもちいいれふ……んあっ、あっ、ぁうっ、う」
「いい子だ。素直な君はとても可愛いよ、レイ」
 マーヴィンの手で、レイモンドは今日もとろとろに溶かされる。
 なだめるように、こめかみにキスを落とされる。嬉しくて、でもやめてほしくて、だけど本当はやっぱり欲しくて。だめなのにと思えば思うほど、欲しがっているものを与えられて満たされている。
 ――僕が勘違いしたら、困るのはあなたなんですよ?
 思わせぶりなことは言わないでほしいと思う気持ちが六割、束(つか)の間の恋人気分を味わえて喜ぶ気持ちが四割。
 ――好きとか、愛されたいとか、そういう気持ちを持ってはだめだ。
 甘い声も、ふれてくる手の熱も、キスも、いつかは与えられなくなるものなのだから。

 早朝の静けさの中、外からは鳥の鳴き声が響く。
「いつも言っているが、ベッドで休んでいってもいいんだよ」
「お心遣いありがとうございます」
 レイモンドは夜襲の警戒人員としてマーヴィンの護衛に就いているため、勤務時間は夕刻から朝までだ。早朝に来る交替役にマーヴィンの身柄を引き渡せばレイモンドの護衛時間は終わり。
 レイモンドはちらりと壁に視線を向けた。今二人がいる仮眠室の隣には宰相執務室があり、交替の護衛が控えているのである。
 勤務時間中にああいう行為をするのは気が咎(とが)めるレイモンドの気質を知るマーヴィンは、レイモンドの勤務時間が終わってからことに及ぶ。今日もマーヴィンと肌を合わせる前に、早朝に出勤してきた交替役の気配を探知術によってしっかり認識済であった。
 壁を隔てているのでナニをしているのかは気付かれていないはずだが、仕事の準備を整えている交替役に申し訳ない気がしてしまう。さらには勤勉な補佐官たちが出勤してくる時間も迫っている。マーヴィンの仕事の邪魔をしたくなくて、レイモンドは早々に辞去してしまうのが常だった。
「毎日、レイが可愛いからと無理をさせているし……。反省はしてるんだけどね?」
 悪戯っぽい苦笑を浮かべるマーヴィンは、本当に反省しているのか疑わしい。が、レイモンドの頑丈っぷりを思えば反省するほどのことでもないのかもしれない。
 初めての日こそ身体がふらついたものの、声が掠(かす)れていたり、腰がだるかったりする以外は特に問題はないのだから。頑健にできている自分の肉体が喜ばしいような、もっと繊細だったらと嘆きたいような複雑な気持ちになる。
「マーヴィン様こそ、あの……睡眠時間が足りていないかと思うので……ご無理なさらないでくださいね」
 ぺこりと頭を下げて、レイモンドはマーヴィンの仮眠室をそっと出ていく。足音を立てずに静かに廊下を早足で進んでいくレイモンドは、部屋に残されたマーヴィンが「自分の身体より俺の身体を気遣うとか……」と呟(つぶや)いて口許を緩めたことなど知らずにいた。

   2.宰相補佐を知らない新人

 着たい服と似合う服が違う、というのは、わりと多くの人に経験があるものだと思う。
 なりたい自分と現実の自分がどんどん離れていってしまうことも、珍しくはないことだと思う。しかし、レイモンドの場合は理想の姿から大きくかけ離れてしまった。
 古くは王の槍(やり)を意味したというガルシアス家、国内最古参である騎士の家系の三男として生を受けたレイモンドは、すくすくと育った。育ちすぎてしまった。
 男として生まれたからには、逞しく成長したことは喜ばしいことなのかもしれない。だが、レイモンドは決して望んでいなかった。
 いや、仕事の面から考えれば体格に恵まれたことを喜ばしいと思うべきなんだろうけど。仕事は好きだが、それ以外の面から考えると、絶望的と言っていいほど育ってしまった。
 背も高く、体格の良い騎士であるレイモンドは、男に抱かれたい人種の男である。
 抱かれてしまってそちらに目覚めたというわけではなく、幼い頃からそうだった。
 女性が特別苦手ということもないのだけれど、格好いいな、素敵だな、と胸がときめくのは同性ばかりだった。年の離れた兄たちの友人だったり、魔術の指南をしてくれる優しい先生だったり、先輩の騎士だったり。
 引っ込み思(じ)案(あん)なレイモンドはアプローチらしいアプローチもできず、淡い憧れが実ることはないままで――可愛らしいと褒められる期間をあっという間に通り越して、逞しく育って現在に至る。
 騎士学校に通っていた頃に何十人もの相手から「抱いてほしい」と迫られたけれど、抱く側になるのは無理だったからお断りした。
 ――だって、抱かれる側になりたかったのだ。
 こんな大きな身体をして、そんなこと、恥ずかしくて言えるはずもなかったから――レイモンドは理想が高いとか、ストイックだとか言われていたようだけど、色恋に人並みに興味はある。というか、縁がないからこそ、渇望していた。
 ――愛されて、大切に抱かれたいと。
 屈強な騎士なら、育ちすぎてしまった自分よりももっと逞しい相手がいるかもしれない、レイモンドを可愛いと思ってくれる相手がいるかもしれない、と思ったからこそ騎士の道を目指した。
 動機が不純なのは認めるが、成長するたび可愛さから遠ざかっていく自分の姿に絶望していたレイモンドは、自分の性的嗜(し)好(こう)を偽らず生きていける道を他に選べなかったのだ。
 異性をふつうに好きになれる相手がわざわざ自分のような男を相手にするとは思えないし、幸せそうな誰かの仲を引き裂くような情熱も度胸もないので、騎士学校や騎士団の外に許嫁(いいなずけ)や恋人がいる者はまず論外として。
 同性間の恋愛に嫌悪感がなさそうな者の中で、いいな、と思った相手には、たいてい既に誰かが隣にいた。可愛らしく守ってあげたいタイプの子か、きれいで凛(りん)とした感じの美人が多かったように思う。
 勝ち目がないことをわかっているのに、玉砕して傷ついてもいいと思えるほど誰かを好きになることはできなかった。自分が可愛くもきれいでもないから、夢見ているような恋はできないのだと、思い知らされ続けるばかりだった。
 在学中も、卒業して正式に騎士となってからも、ついぞ誰かと特別な関係になることはなかった。
 そこら中で愛や恋の嵐が吹き荒れていたのに、レイモンドのもとにはずっと春が来なかった。
 想い合うカップルたちが羨(うらや)ましくて、微笑ましい彼らの姿に憧れて、自分の現状と比べると情けなくて。
 年を重ねるごとに理想と現実の差に落胆して、ゆっくりと諦めていった。きっと自分には無理なんだ、誰かから特別に愛されたりしないんだ、と。
 ――いいなぁ。好きな相手から好かれるって、愛されるって、どんな気持ちになるんだろう。
 恋をしなくても、愛を知らなくても生きていけるけれど。縁が遠いから、憧れが強くなる。
 レイモンドは恋に焦がれるあまり、夢みたいに甘い恋物語に憧れていた。
 切ない片想いから始まって、数々の障害を乗り越え、想いを確かめ合って愛し合う二人――小説に描かれるようなそんな理想の恋を、一度でいいからしてみたかった。
 片想いなら何度だって経験がある。恋や愛に育つ前に砕けてしまうだけで。
 今度の恋はどうか実ってほしい、と願うけれど、それがきっと叶わぬ願いであることをレイモンドは知っている。
 今までと違ってすぐに砕けることはなく、長い時間をかけてゆっくりと想いが育っていったけれど、時間も想いの深さも関係ないのだ。
 レイモンド・ガルシアスはマーヴィン・マクスウェルに数年の間、密かに恋をしている。
 そして、ずっと失恋し続けている。それでも、好きである気持ちを消せはしない。

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